「心豊かに生きるためのものづくり」
2024.11.07
皆さん、おはようございます。いつもブログを見てくださって、本当にありがとうございます。今日は、少しだけ私の思い出をお話しさせてください。
私は47歳ですが、この城間びんがた工房の建物ができたのは43年前、私がまだ幼い頃でした。当時、父が立ち上げた3階建ての工房の建設現場をぼんやりと眺めていた記憶が今も残っています。新しい工房ができ、私の子供部屋ができていく様子は、幼心にとてもワクワクしたものでした。
今でも、私にとって城間びんがた工房は、笑い声が絶えない明るい場所として心に刻まれています。首里には他の紅型工房も点在していて、帰宅の途中にいくつかの工房を通り過ぎるのですが、そこでは皆が静かに集中して仕事に打ち込んでいました。でも、工房が近づくと聞こえてくる笑い声が「ああ、家に帰ってきたな」とほっとさせてくれたものです。
中学、高校と成長するにつれて、「働く」ということについて考えるようになりました。仕事というのは厳しく、辛いものだと感じていましたが、私には城間びんがた工房がありました。そこは毎日笑顔が溢れ、職人たちが真剣に仕事に向き合い、互いに支え合う姿があって、ただ単純に「ここで働きたい」と思わせてくれる場所だったのです。
47歳になり、今は私がこの工房を引き継ぎ、責任を持って運営する立場になりました。思い返すと、あの頃の私が感じていた温かさや安心感、そして笑い声に包まれた日々が、今の私の原点になっているのだと気づかされます。こうして振り返ると、今も変わらず、私はこの場所を守り続けたいと強く思います。








城間栄市 プロフィール
- 昭和52年 沖縄県に生まれる。城間びんがた工房15代 城間栄順の長男。
- 平成15年(2003年) インドネシア・ジョグジャカルタ特別州にて2年間バティックを学ぶ。
- 平成25年 沖展正会員に推挙。
- 平成24年 西部工芸展 福岡市長賞 受賞。
- 平成26年 西部工芸展 奨励賞 受賞。
- 平成27年 日本工芸会新人賞を受賞し、正会員に推挙される。
- 令和3年 西部工芸展 沖縄タイムス社賞 受賞。
- 令和4年 MOA美術館岡田茂吉賞 大賞を受賞。
- 令和5年 西部工芸展 西部支部長賞 受賞。
- 「ポケモン工芸展」に出展。
- 文化庁「日中韓芸術祭」に出展。
- 令和6年 文化庁「技を極める」展に出展。
現在の役職
- 城間びんがた工房 16代 代表
- 日本工芸会 正会員
- 沖展(沖縄タイムス社主催公募展)染色部門審査員
- 沖縄県立芸術大学 非常勤講師
- 沖縄大学 非常勤講師