「祈りをカタチに!紅型がつなぐ沖縄の心」
2024.11.14
いつもご覧いただき、ありがとうございます。興味を持っていただけることが、私たちにとって何よりの応援です。本当に感謝しております。私たちは、琉球時代より沖縄の土地で伝統工芸の染め物「紅型」を作り続けている城間びんがた工房です。紅型はもともと琉球王族の衣装として、また中国や日本への交易品として発達した伝統技術です。そのため、じっくりと手間ひまをかけ、材料にもこだわるというものづくりのスタイルが受け継がれています。この工芸が生まれた背景には、そうした丁寧な手仕事への価値が込められており、今も100年ほど前の技術で染められています。
もちろん、手に入らなくなった材料や生活の変化により、100年前とまったく同じとは言えませんが、今もほとんどそのリズムを守り続けているのは、琉球王朝に守られてきた歴史や、沖縄の職人気質が根づいているからかもしれません。私の祖父は、「祈るように仕事をすると、思いがけず実力を超えた良いものが生まれてくる」と言っていました。昔の沖縄の職人たちは、どの工芸分野であれ、そうした謙虚さと向き合い方を大切にしていたと聞いています。謙虚に、真摯にものづくりと向き合うことで、素直な表現が引き出され、また感謝と祈りを込めて作ることで、内なる記憶や技の「DNA」が手助けし、自分の力を超えた作品が生まれるのかもしれません。
私たちの工房でも「明るく、仲良く、喜んで働く」という行動指針を掲げていますが、仕事に惚れ込むことこそが上達の近道だと思っています。その上で、仕事に祈りや願いを込めることで、私たちの伝統を未来へつないでいきたいと考えています。